AI用語やデータ

AIで二次元キャラを生成する|モデルの選び方と、無料で試せる5サービス

※ 一部の記事にPRを含みます。
※ 記事内の情報は2026年9月時点のものです。

二次元キャラをAIで作るとき、絵柄を決めているのはサービスではなくモデルです。同じ PixAI でも、Illustrious 系を選ぶか Pony 系を選ぶかで結果が変わる。書くべきプロンプトまで別物になります。

ところが解説の多くは「おすすめサイト10選」で止まります。サイトを選んでもモデルを選ばなければ、思った顔は出ません。この記事は、二次元でよく使われている系統と、その系統を動かす場所の順で書きます。

この記事で分かること

  • 二次元でよく使われる系統 —— Illustrious・Pony・Anima・NoobAI の位置づけ
  • モデルを動かす場所 —— 入口4つの違いと、日本語で打てるか・スマホで作れるか
  • いくらかかるか —— 減るものがサービスで違う。無料の配布がどこで尽きるか
  • 系統ごとのプロンプトの型 —— 公式カードが示している書き出しと、ネガティブ・安全度のタグ
  • 同じキャラを何枚も出す方法 —— seed だけでは足りない理由と、4つの手段

できあがった絵を売ってよいかは、モデル1件ずつに書かれた許可の欄で決まります。そちらは AIイラストの商用利用|許可の欄5つと、見落とされる改変不可 にまとめました。売るつもりがあるなら、モデルを決める前にそちらを読んでください。順番を逆にすると作り直しになります。

出した絵をコマに並べて漫画にするなら、AI漫画の作り方 のほうに、4コマを1本通すまでの順番を書いています。

Contents
  1. 二次元キャラのモデルは、4つの系統に集まっている
  2. モデルを動かす場所は4つ。選び方で後が変わる
  3. 日本語で打てるか、スマホで作れるか
  4. 同じキャラを何枚も出す —— seed だけでは足りない
  5. いくらかかるか —— 減るものがサービスで違う
  6. 思った絵が出ないのは、たいてい型が違うから
  7. ネガティブと安全度のタグも、系統ごとに違う
  8. 作った絵を売るなら、モデルの許可欄を先に開く
  9. よくある質問
  10. 参照

二次元キャラのモデルは、4つの系統に集まっている

ベースモデルごとの件数

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ベースモデル件数LoRACheckpoint商用の記載なしその割合
Illustrious294,109284,8743,0752,5750.9%
Pony144,696140,4221,5841,5951.1%
SD 1.5112,20294,1617,52920,43818.2%
SDXL 1.044,86340,3001,9002,7486.1%
Anima35,06933,1805502680.8%
Flux.1 D32,36430,8495271,0203.2%
NoobAI10,2388,6163761321.3%
ZImageTurbo9,1708,5141711461.6%
Other8,1805,0324382,17126.5%
Krea 27,0696,5271891001.4%
Qwen2,3391,62971341.5%
Flux.2 Klein 9B1,5311,25648100.7%

1件のモデルが複数のベースモデルに登録されていることがあるため(実測で最大17件)、件数の合計は総数を超えます。

時点で取得したデータです。

Civitai に登録されているモデルを全件数えると、上の並びになります。件数の上位は、二次元で使われている系統でほぼ埋まっています。Illustrious、Pony、Anima、NoobAI の4つです。

系統が違えば、書き方も変わる

この4つは、それぞれ別の土台から育っています。だから同じ呪文が通りません。Pony 系にはスコアタグ、NoobAI には決まった書き出しがある。公式のモデルカードが、系統ごとに別の推奨を出しています。具体的な語は「思った絵が出ないのは、たいてい型が違うから」で扱います。

表の Other は系統の名前ではありません。どの系統にも当てはまらないものをまとめた枠です。他の行と同じようには比べられません。1件のモデルが複数の系統向けとして登録されていることもあり、件数の合計は総数を超えます。

「Stable Diffusion」はひとつのモデルの名前ではない

古い解説記事がまとめて「Stable Diffusion」と呼んでいるものは、いまは系統に分かれています。表の SD 1.5SDXL 1.0 がそれで、二次元系はそこから派生した別の系統です。

ここを混ぜたまま読むと、条件の話でも取り違えます。商用の許可が付いていない割合は、系統によってけた違いに変わる。系統ごとの数字は ベースモデルごとの件数AIイラストの商用利用 に出しています。

モデルを動かす場所は4つ。選び方で後が変わる

PixAI のトップページ。プロンプト欄と Generate ボタン
PixAI のトップページ。開いた画面にプロンプト欄と Generate ボタンがあり、ここから1枚出せる(2026年8月28日 取得)

手順そのものは短いです。アカウントを作る。モデルを1つ選ぶ。プロンプトを入れる。待つ。

迷うのは、その手前の「どこで作るか」です。入口は4つあり、選んだ入口によって、あとから効いてくる制約が変わります。速さを取るか、自由度を取るか。だいたいこの2つの間に落ち着きます。

二次元キャラを作る4つの入口

  • ブラウザで完結させる —— 登録だけで始まる。モデルはサイトの品揃えから選ぶ
  • 有料特化のサービス —— 無料枠は小さい。そのぶんアニメ調が安定している
  • クラウドでWebUIを動かす —— GPUが無くてもよい。モデルは自分で入れられる
  • 手元のPCで動かす —— 完全に自由。確認する責任もこちらに来る

いちばん短い道 —— PixAI と Aipictors

PixAI はアニメ系に寄せたサービスです。無料会員でも毎日クレジットが配られます。自動で入るのではなく、毎日の受け取り操作が要る形なので、忘れると溜まりません。二次元キャラだけを作るなら、ここが最短でしょう。

モデルは Model Market から選びます。自分のモデルやLoRAを持ち込むこともできる。公式ヘルプが受け付けるファイル形式まで書いています。LoRAの学習もサイトの中で回せます。

Aipictors は国内のAIイラスト投稿SNSです。投稿と生成が地続きになっているのがほかと違います。

無料で生成できる枚数は1日ぶんだけ決まっていて、その先はサブスクがあります。超過したぶんがどう課金されるかは、公式の記載を確認できていません。

日本語の画面で選びたいなら —— SeaArt

SeaArt の日本語トップページ
SeaArt の日本語トップページ。開くと SVIP のトライアル案内が前面に出る(2026年8月27日 取得)

SeaArt は「スタミナ」という残量で生成を管理していて、これが毎日回復します。公式ドキュメントによれば、基本ユーザーで1日150スタミナ。足りなくなるとコインが減る仕組みです。日本語の画面のまま、モデル数の多さで押しているサービスです。

ブラウザ完結型でも、モデルの持ち込み自体はできます。ただし対応する形式も手順もサービスごとに違う。使いたいモデルが決まっているなら、先にそのサービスで扱えるかを確かめてください。

枚数を出すなら —— NovelAI

NovelAI のトップページ
NovelAI のトップページ(2026年8月27日 取得)

NovelAI は無料枠がごく小さく、ほぼ有料前提です。そのかわりアニメ調の安定度で選ばれてきました。プランによって生成条件が変わり、「無制限」と書かれていても解像度とステップ数に条件が付きます

GPUが無くてもWebUIを動かす —— ConoHa AI Canvas

ConoHa AI Canvas のトップページ
ConoHa AI Canvas。GPUを持っていなくてもWebUIが動く(2026年8月27日 取得)

ConoHa AI Canvas は国内のサービスです。AUTOMATIC1111 と ComfyUI のどちらかを選んでブラウザで動かせます。Checkpoint も生成した画像もクラウド側に置かれ、ファイルマネージャーで扱える。

もう1つ、あとで効いてくる点があります。ConoHa の利用規約は第6条で、生成した画像の権利は生成の時点で会員に帰属すると明記しています。それでも、使ったモデルが許していなければ売れません。この2つが別々に成立する話は AIイラストの商用利用 にまとめました。

手元のPCで動かす

ComfyUIAutomatic1111 を自分のPCに入れる道です。二次元キャラだと、最後にここへ来る人が少なくありません。使いたいモデルが配布サイトにしか置かれていないことが多いからです。

選べるということは、選んだ責任もこちらに来るということ。モデルごとの許可を自分で確かめる必要が出てきます。値の読み方は 許可の欄にある5つの値 に分けて書きました。

日本語で打てるか、スマホで作れるか

サービス 日本語のプロンプト 公式アプリ モデルの持ち込み
PixAI そのまま入る(自動変換) iOS / Android できる
NovelAI V5 が公式に対応(V4.5 までは不可) 無し。ブラウザまたはPWA できない
SeaArt 未確認 iOS / Android サイト内でLoRAを学習して公開できる。外部ファイルの持ち込みは未確認
Aipictors 未確認 閲覧・交流用(生成は非対応)
にじジャーニー 未確認 iOS / Android 外部モデルを入れる機能は公式に用意されていない
各社の公式ドキュメント・App Store・Google Play の記載(2026年8月28日 確認)。「未確認」は取得できなかったという意味で、「対応していない」ではありません。「—」はその欄に当たる仕組みがそもそも無いもの

日本語のまま打てるサービスは、まだ限られる

英語のタグを並べるのが基本、という話は本当です。ただし日本語をそのまま受け付けるサービスも出てきました

PixAI には、文章をそのまま入れると内容を解釈して生成する機能があります。公式の案内が挙げている例は「黒いドレスを着ている女の子」。英語・日本語・韓国語・中国語を含む、ほとんどの言語で使えるとのこと。

NovelAI は V5 で日本語を公式サポートしました。V4.5 までは日本語の文字がプロンプトに使えなかったと公式ドキュメントに書かれているので、ここが転換点です。

SeaArt・Aipictors・にじジャーニーは、公式ドキュメントを当たっても記載が見つかりませんでした。使えないという意味ではありません。確認できていない、というだけです。

スマホだけで完結するか

PixAI・SeaArt・にじジャーニーには公式アプリがあります。NovelAI にはありません。公式FAQが、サイトをPWAとしてスマホのブラウザから入れる方法を案内しています。

紛らわしいのが Aipictors です。公式アプリはありますが、ストアの説明を読むと閲覧と交流のためのもので、生成機能は挙げられていません。アプリを入れても、生成はブラウザで行うことになります。

同じキャラを何枚も出す —— seed だけでは足りない

一貫性を保つ4つの手段(下にいくほど手間が増え、効きも強い)

  • seed を固定する —— 同じ設定なら同じ絵が出る。ただし条件を変えると崩れる
  • i2i(image to image) —— 元の絵をどれだけ残すかを denoise で決める
  • ControlNet —— ポーズや構図を別の画像から与える。モデルのマージは不要
  • キャラLoRAを学習する —— そのキャラ専用の追加学習。いちばん強いが、いちばん手間がかかる

「1枚目はいい顔が出たのに、2枚目で別人になる」——二次元キャラ生成でいちばん多い詰まり方です。手段は4つあり、用途によって選ぶものが変わる

seed の固定は、思ったほど効かない

seed はノイズの種で、同じ seed なら同じ画像が出ます。ComfyUI の公式ドキュメントにもそう書かれています。

問題はその先です。AUTOMATIC1111 の公式Wikiにこう書かれています。解像度を変えると、seed を含む設定をすべて保ったままでも絵が完全に変わる。立ち絵とアイコンで縦横比を変えたい、という時点でもう崩れます。

同じWikiには Variation seed と Variation strength も載っています。強さを最大にすれば別の絵、最小にすれば元の seed の絵(ancestral 系のサンプラーを使うときを除く)。その中間を出す仕組みです。「少しだけ違う同じキャラ」を作るならここが入口になります。

i2i と ControlNet —— 何を引き継ぐかで選ぶ

i2i は元の画像を下敷きにする方法です。効き方を決めるのは denoise の値。ComfyUI の image to image チュートリアルにはこうあります。1にすると潜在空間の画像が完全なランダムノイズになり、参照画像の特徴が全部失われる。値が小さいほど元の絵に近づきます。

ControlNet は考え方が違います。作者のリポジトリの説明では、元のモデルを壊さないまま、追加の条件を与えて制御する構造です。学習する側とロックする側にコピーを分けているので、土台のモデルはそのまま残ります。

AUTOMATIC1111 で使う場合、拡張機能と ControlNet 用のモデルファイルを入れます。土台のモデルをマージする必要はありません。モデルの許可欄にある「改変してよいか」の条件に触れない使い方だ、ということでもあります。

いちばん強いのはキャラLoRA。ただし手間がかかる

そのキャラ専用の追加学習を作る方法です。学習スクリプトの公式ドキュメントは、目的をはっきり書いています。「特定のキャラクターや画風を再現するモデルを作成できます」

必要なのは学習用の画像と、繰り返し回数やキャプションを書いた定義ファイルです。1枚出すのとは別の作業だと考えたほうがよい。

SeaArt の公式ガイドは、キャラの一貫性を保つ方法として seed の固定とLoRAの学習の2つを挙げています。PixAI の公式ドキュメントも、LoRAの用途に「キャラを固定する」を挙げている。サービス側が標準的な手段として案内している、ということです。

ただし、PixAI は同じ会社が逆のことも書いている

正直に並べます。PixAI の公式ドキュメントは、LoRAの用途を「キャラを固定する(OC や特定のアニメキャラ)」と書いています。オリジナルキャラだけでなく、既存のアニメキャラも例に挙がっている。

いっぽう同社の利用規約 8.2(c) は、第三者の特許・商標・著作権などを侵害しうるコンテンツの投稿を禁じています。著作権侵害の申立窓口も別に用意されている。

片方だけを読むと判断を誤ります。ドキュメントが手段として挙げていることと、規約が許していることは、同じ会社の中でも一致しません。何を描くかの問題は、記事の最後にまとめて扱います。

同じキャラを続けて出せるようになったら、次はコマに並べる話になります。4コマを1本通す手順と、そこで新しく出てくる問題AI漫画の作り方|4コマを1本通す手順と、売る前に見る系統の差 にまとめました。

いくらかかるか —— 減るものがサービスで違う

NovelAI の料金プラン
NovelAI の料金。プランごとに生成条件が変わる(2026年8月27日 取得)

料金は比べにくいところです。減っていくものがサービスごとに違うので、「月いくら」だけでは並べられません

サービス 無料でできること 減っていくもの
PixAI 非会員に毎日クレジット付与 クレジット(生成した回数で減る)
SeaArt 毎日スタミナが回復(基本ユーザーで1日150) スタミナ(日次リセット。足りないとコイン)
NovelAI 試用ぶんのみ 月額(枚数は無制限。ただし解像度とステップに上限)
ConoHa AI Canvas 各プランに無料の操作時間 WebUIを開いていた分数
Aipictors 1日ぶんの枚数まで無料 サブスクあり。超過分の課金単位は未確認
各社の料金ページの記載を突き合わせたもの(2026年8月27日 取得)

いちばん安い有料プラン

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サービス無料プランいちばん安い有料プラン月あたりのクレジット
PixAIあり¥1,680/月Starter 料金ページ300,000
Aipictors 料金ページ
SeaArt 料金ページ
NovelAIあり$10.00/月Tablet 料金ページ記載なし
ConoHa AI Canvas記載なし¥1,100/月エントリー 料金ページ記載なし

各社の料金ページの記載(2026年8月28日 取得)。表示は各社が出している通貨のまま。換算していない。

取得できていないものは空欄にせず「未取得」と出しています。空欄にすると「無料」と読めてしまうためです。

試すだけなら、無料の範囲で足りる

1日に数枚から数十枚を回す使い方なら、毎日の配布ぶんで収まります。クレジットもスタミナも翌日には戻るので、使い切ってもまた翌日から。ここで有料に上がる理由は、まだありません。

無料が苦しくなる場面は2つあります。

ひとつは枚数を出し始めたとき。狙った1枚に当てるには、同じ設定でシードだけ変えて何度も回すことになります。これが配布ぶんを先に食う。1枚あたりいくら減るかは各社の料金ページに書いてあるので、始める前に見ておいてください。

もうひとつは条件の上限に当たったとき。NovelAI は「Unlimited Images」と書いているプランにも条件を付けています。1枚あたり 1024×1024・28ステップまで。無制限なのは枚数だけで、解像度とステップ数には上限がある。新しい V5 にはさらに別の制限がかかるとも書かれています。

逆に言えば、この2つに当たるまでは無料のままでかまわない、ということ。先に課金してから型を覚えるより、無料枠で型を覚えてから課金するほうが、結果として安く済みます。

ConoHa だけ、減るのが時間

ConoHa AI Canvas の料金ページ
ConoHa AI Canvas の料金。基本料金と分単位の課金が分かれている(2026年8月27日 取得)

ConoHa AI Canvas だけ考え方が違います。減るのは枚数ではなく、WebUIを起動していた時間です。プランごとに無料の時間が付いていて、それを超えた分だけ分単位で課金されます。

つまり、設定をいじって悩んでいる時間も課金の対象です。生成していない時間は増えませんが、UIを開いたまま考え込んでいると減っていきます。

対策は単純で、先にプロンプトを決めてから開くこと。使うモデルとタグをテキストエディタで組み立てておき、WebUIは実行のためだけに開く。このやり方は、それだけでかなり安く収まります。

思った絵が出ないのは、たいてい型が違うから

Illustrious 系のモデルで出した、セーラー服の二次元キャラIllustrious 系Plant Milk / Walnut
Pony 系のモデルで、公式の6語を先頭に置いて出した二次元キャラPony 系Pony Diffusion V6 XL
被写体・seed・サイズ・ステップ数を揃え、系統ごとの推奨の書き出しだけを変えたもの(seed 1234569 / 832×1216 / 28ステップ / CFG 5)Plant MilkPony Diffusion V6 XL
系統 公式が示している書き出し 安全度のタグ
Illustrious 品質タグに対応する。位置の指定は公式には無い explicit / questionable / sensitive / general
NoobAI masterpiece, best quality, newest, absurdres, highres, safe, を先頭に 推奨の書き出しに safe、ネガティブに nsfw。4段階の一覧は公式カードに未確認
Anima masterpiece, best quality, score_7, safe, を先頭に 公式カードが safe / sensitive / nsfw / explicit を明記
Pony score_9, score_8_up, …, score_4_up の6語を先頭に rating_safe / rating_questionable / rating_explicit
系統ごとの推奨の書き出し —— 各モデルの公式カード(Hugging Face・Civitai)に書かれているもの(2026年8月28日 確認)

同じ呪文を入れても、系統が違えば結果は変わります。思った絵が出ないのは腕の問題ではありません。型が合っていないだけのこともよくある。

上の2枚は、与えた語も seed も同じです。違うのは系統と、その系統の推奨の書き出しだけ。それでも線の太さも塗りも背景も別のものになります。指定していない要素——場所、光、画角——を、系統ごとに違うふうに埋めるからです。

公式が「こう書け」と示している語がある

「系統ごとの推奨の書き出し」の表は、各モデルの公式カードから拾ったものです。ネットの解説記事ではなく、モデルを配っている側が書いている推奨です。ここを外すと、品質側の指定が効きません。

NoobAI と Anima は、推奨の書き出しをそのままの並びで公開しています。Illustrious は品質タグ(masterpiece など)に対応しますが、扱いが違う。公式の作例では末尾に置かれていたり、そもそも付いていなかったりします。「先頭に固定」は公式の指定ではありません

Pony のスコアタグは6語。3語版は公式の指定ではない

Pony 系でいちばん見かける間違いがここです。公式のモデルカードが示しているのは、次の6語。

ポジティブ(Pony 系・公式の書き出し)score_9, score_8_up, score_7_up, score_6_up, score_5_up, score_4_up, source_anime, 1girl, long hair, blue eyes, smile, school uniform

よく出回っているのは score_9, score_8_up, score_7_up の3語版です。作者は自身の解説記事で、学習の副作用としてこう説明しています。モデルは長い文字列ぜんぶを「見栄えのよい画像」と結びつけて覚えた。部分ではなく、全体で覚えてしまった、という話です。

短くしても動きはします。ただし公式カードは score_9 単独について「効果はずっと弱い」と書いています。「Pony なのに絵が汚い」の原因が、ここにあることも多い。

タグでも自然文でも動く。ただし再現しやすいのはタグ

「このモデル群はタグで学習されているから、文章で書いてはいけない」——よく見る説明ですが、公式の記述とは食い違います。

公式カードに書いてあること(2026年8月28日 確認)

  • Pony —— 自然文とタグの組み合わせで学習しており、どちらも理解できる
  • Anima —— Danbooru 形式のタグ、自然文のキャプション、その組み合わせで学習
  • Illustrious —— 自然文も解釈できる

つまり文章で書いても通ります。それでもタグを勧めるのは別の理由です。髪型・目の色・服装のように「同じものをもう一度出したい」要素は、タグのほうが再現しやすいから。文章は、構図や雰囲気のように幅を持たせたいところに向きます。

ポジティブ(Danbooru タグ系)masterpiece, best quality, absurdres, 1girl, long hair, blue eyes, smile, school uniform

順番は人数 → 髪と目 → 表情 → 服装。具体的なものから先に置きます。

ネガティブと安全度のタグも、系統ごとに違う

系統 ネガティブの扱い 安全度のタグ
Pony 公式カードが「ほとんどの場合、必要としない設計」と明記 rating_safe / rating_questionable / rating_explicit
NoobAI 公式が推奨のネガティブを提示している 4段階の一覧は未確認
Illustrious 公式の作例にネガティブが載っている explicit / questionable / sensitive / general
Anima 公式が独自の推奨ネガティブを提示している 公式カードが4段階を明記
系統ごとのネガティブと安全度のタグ —— 各モデルの公式カードの記載(2026年8月28日 確認)。系統をまたいで同じ語を貼っても効かない

汎用のひな形は SD 1.5 時代のもの

ネガティブも取り違えられがちです。よく出回っている長いひな形は、SD 1.5 の時代に作られたもので、いまの二次元系モデルの公式推奨とは別物です。

よく見かける汎用型(SD 1.5 由来)lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, worst quality, low quality, jpeg artifacts, signature, watermark, username, blurry

これをそのまま Pony 系に入れるのは、少なくとも公式の想定ではありません。Pony の公式カードは「ほとんどの場合ネガティブプロンプトを必要としない設計」と書いています

ネガティブ(NoobAI・公式推奨)nsfw, worst quality, old, early, low quality, lowres, signature, username, logo, bad hands, mutated hands, mammal, anthro, furry, ambiguous form, feral, semi-anthro

使うモデルの配布ページを開けば、たいてい推奨のネガティブが書いてあります。汎用のひな形を貼る前に、そこを見るほうが早い

仕事で使うなら、安全度のタグを固定する

意図しない露出が混ざるのは、あとから気づくのがいちばん困ります。入口で絞っておくのが確実です。

ただし、タグの名前が系統でまるごと違います。Pony 系は rating_safe、Anima は safe、Illustrious は general。同じ「全年齢向け」を指す語が、系統ごとに別物です。系統をまたいで同じ語を貼っても効きません。系統ごとの語は「系統ごとのネガティブと安全度のタグ」の表の「安全度のタグ」の欄にまとめてあります。

作った絵を売るなら、モデルの許可欄を先に開く

ここまでは作る側の話でした。売る側は条件がまったく別に立っています。1枚も出さないうちに見ておくと、あとの手戻りが消えます

売る前に通る3つの層

  • 1. モデル —— 配布ページの許可の欄。絵を売る値と、モデルを配る値は別
  • 2. 売り先 —— 出す場所の規約。禁止・申告制・制度なしに分かれる
  • 3. 題材 —— 誰かのキャラや絵柄に寄っていないか。「偶然出た」は通らない

Civitai の許可情報を全件数えると、止まるのは「商用不可」ではありません。その隣にある「改変不可」のほうです。二次元でよく使われる系統では、改変不可が付いている割合が、商用の記載が無い割合より一けた多くなっています。

売り先の扱いも各社でばらばらです。DLsite は申告すれば専用フロアで扱いますが、Skeb と pixivFANBOX は規約で禁止しています。ココナラはイラストだけ出品禁止で、AI生成の写真と文章は出せる。同じ1枚が、場所によって商品にも規約違反にもなります

値ごとの意味、系統別の割合、売り先8社の扱いは AIイラストの商用利用|許可の欄5つと、見落とされる改変不可 にまとめました。

よくある質問

Q二次元キャラを出すなら、どの系統を選べばいいですか?

件数の上位は Illustrious・Pony・Anima・NoobAI の4系統で占められています。どれが良いかは絵柄の好みによります。選んだあとで書き方が変わるので、系統を決めてから公式のモデルカードで推奨の書き出しを確認してください。

Q無料で始めるならどれですか?

毎日クレジットやスタミナが配られるサービスなら、試すだけは無料で足ります。苦しくなるのは枚数を出し始めたときと、プランの条件(解像度やステップ数の上限)に当たったときです。

Q有料プランはいくらですか?

金額は上の料金表にあります。課金の形は、月額でクレジットが配られるものと、生成のたびに消費するものに分かれます。両方を組み合わせているサービスもあります。上限に当たりやすいのは解像度と1日の生成枚数です。

Q日本語のプロンプトは使えますか?

PixAI は文章をそのまま入れると内容を解釈して生成する機能があり、日本語を含むほとんどの言語で使えると案内しています。NovelAI は V5 で日本語を公式サポートしました。V4.5 までは日本語の文字が使えないと公式ドキュメントに書かれています。

Qスマホだけで完結しますか?

PixAI・SeaArt・にじジャーニーには公式アプリがあります。NovelAI にはありません。Aipictors の公式アプリは閲覧と交流のためのもので、生成機能は挙げられていません。

QPony のスコアタグは3語でいいですか?

公式のモデルカードが示しているのは6語です。3語版でも動きますが、公式カードは score_9 単独について「効果はずっと弱い」と書いています。

Qタグではなく文章で書いてもいいですか?

Pony・Anima・Illustrious はいずれも公式カードで自然文を解釈できると書いています。それでもタグを勧めるのは、髪型や目の色のように「同じものをもう一度出したい」要素の再現がしやすいからです。

Qネガティブプロンプトは何を入れればいいですか?

系統によります。Pony の公式カードは「ほとんどの場合ネガティブプロンプトを必要としない設計」と書いています。よく出回っている長いひな形は SD 1.5 の時代のもので、いまの二次元系の公式推奨とは別物です。

Q同じキャラを何枚も出すにはどうすればいいですか?

seed の固定、i2i、ControlNet、キャラLoRA の4つがあります。下にいくほど手間が増え、効きも強くなります。seed は解像度を変えると崩れるため、それだけでは足りません。

Q生成した画像は自由に売れますか?

使ったモデルによります。モデル側が商用利用を禁じていれば売れません。PixAI も、プラン加入により無条件で商用利用が可能になるわけではないと明記しています。

Qにじジャーニーで同じキャラを出せますか?

アプリ版に Character References という公式機能があります。参照する画像をアップロードする形です。

参照

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