主要なAIの利用規約は、成人向けの表現について書いてあることが会社ごとに違います。禁止しているかどうかだけでなく、創作・フィクションを例外として扱うかどうかが分かれます。ここが分かれると、小説・漫画・キャラクター制作でどのAIを使えるかが変わります。
11社の利用ポリシーを原文で確認し、5つの軸で並べました。すべて公式ページからの引用と取得日を添えています。
5つの軸で並べる

見ている軸は次の5つです。いずれも「規約に書いてあるか」を判定しています。書いていないことを「できる」とは読み替えていません。
- 成人向けの可否が規約に明記されている —— 許可でも禁止でも「書いてある」が真
- 成人向けの表現を許容する —— 禁止条項があれば偽
- 未成年の性的描写を明確に禁止している
- 創作・フィクションでも禁止対象になる —— 「架空の設定でも」と明記しているか
- 芸術・創作目的の例外が明記されている
AI各社の利用規約
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| 比較項目 | Anthropic Claude | OpenAI | ChatGPT | Google Gemini | xAI Grok | Meta Llama | Cohere |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 最安の有料プラン | — | — | — | — | — | — | — |
| 無料プラン | — | — | — | — | — | — | — |
| 成人向け | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 未確認 |
| 小説・シナリオ | |||||||
| 成人向けテキストを許容する | × | — | — | × | — | — | — |
| 一度に扱える文脈量 | 1,000,000トークン | 1,050,000トークン | — | 1,048,576トークン | 2,000,000トークン | 1,310,720トークン | 256,000トークン |
| 芸術・創作目的の例外が明記されている | — | — | — | ○ | — | — | — |
| アダルト / NSFW | |||||||
| 利用規約に成人向けの可否が明記されている | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 未成年の性的描写を明確に禁止している | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 創作・フィクションでも禁止対象になる | ○ | — | — | — | — | — | — |
| 最終確認 | 2026年8月26日 | 2026年8月26日 | 2026年8月26日 | 2026年8月26日 | 2026年8月26日 | 2026年8月27日 | 2026年8月26日 |
○ 記載あり × 記載のうえで否定されている — 記載を確認できていない(「無い」という意味ではありません)
創作なら例外になるのか
ここが一番はっきり分かれます。同じ「禁止」でも、架空の設定を例外にする会社としない会社があります。
Anthropic は創作でも例外にしない
Anthropic の利用ポリシーは、未成年の性的描写について「架空の設定においても(including in fictional settings)」と明記しています。ロールプレイも同じ扱いです。フィクションだから許される、という読み方はできません。
Fetishize or sexualize minors, including in fictional settings or via roleplay with the model
未成年を性的な対象として描くこと。フィクションの設定であっても、モデルとのロールプレイによるものであっても同様。
Anthropic Usage Policy — anthropic.com/legal/aup
Google は芸術目的の例外を明記している
Google の生成AI利用禁止ポリシーには、例外条項があります。教育・記録・科学・芸術上の考慮に基づいて例外を認めることがある、と書かれています。
…may make exceptions to these policies based on educational, documentary, scientific, or artistic considerations, or where harms are outweighed by substantial benefits to the public.
教育・記録・科学、または芸術上の考慮にもとづいて、あるいは公共にもたらす利益が害を上回る場合に、これらのポリシーの例外を認めることがある。
Google 生成 AI の使用禁止に関するポリシー — policies.google.com
例外が「ある」ことと、実際に認められることは別です。判断は Google 側にあり、条件も手続きも書かれていません。安全側に倒すなら、例外を前提にした制作計画は立てないほうが確実です。
未成年の描写はどこも禁止している
確認した範囲では、未成年の性的描写は全社が禁止しています。書き方には差があります。
child sexual abuse material (CSAM), whether or not any portion is AI generated
児童性的虐待に関する素材(CSAM)。その一部がAIによる生成物であるかどうかを問わない。
OpenAI Usage policies — openai.com/policies/usage-policies
…acquisition, or dissemination of child exploitative content or failure to report Child Sexual Abuse Material
児童を搾取する内容の取得または流布。あるいは児童性的虐待に関する素材を通報しないこと。
Llama Acceptable Use Policy — ai.meta.com/llama/use-policy
成人向けの表現そのものはどうか
Anthropic は性的に露骨な内容の生成を独立した項目として禁止しています。Google も同様に、性的に露骨な行為を禁止項目に挙げています。
Do Not Generate Sexually Explicit Content. This includes using our products or services to: Depict or request sexual…
性的に露骨な内容を生成しないこと。これには、当社の製品・サービスを用いて性的な描写を行う、または求めることが含まれる…
Anthropic Usage Policy — anthropic.com/legal/aup
一方で、成人向けを前提に設計されたサービスは規約側でもそう書いています。汎用AIと同じ基準では比べられません。用途で選ぶなら、規約が何を想定しているかを先に見ることになります。
規約は変わる
利用ポリシーは改定されます。ここに載せているのは取得日時点の原文です。取得日と取得元URLは各項目に付けてあります。制作の判断に使う場合は、必ず出典のページを開いて現在の記載を確認してください。
表に「—」が入っている会社は、規約の該当箇所を確認できなかったものです。その会社の規約に記載が無い、という意味ではありません。
Q規約に書いていなければ、成人向けの利用は許されますか
許されるとは限りません。ここで判定しているのは「規約に記載があるか」だけです。記載が無い場合は、別の規約や各国の法令、決済事業者の規定が適用されることがあります。
Q芸術目的の例外があれば、成人向けの制作に使えますか
例外を認めることがある、と書かれているだけです。条件も手続きも公開されていません。認められる保証はありません。
Q生成物を商用利用できるかは、この表で分かりますか
分かりません。商用利用の可否は利用規約の別の条項と、モデルごとのライセンスで決まります。別途確認が必要です。
Qいつ時点の規約ですか
各項目に取得日を表示しています。改定される可能性があるため、判断に使う場合は出典のページで現在の記載を確認してください。