画像生成の方法やコツ

AI VTuberの作り方!立ち絵・モデル・声を無料でそろえる手順【2026年版】

※ 一部の記事にPRを含みます。
※ 記事内の情報は2026年9月時点のものです。

AI VTuberの作り方の記事のアイキャッチ。マイクから画面の中のキャラクターへ矢印が伸びる様子を図にしたもの

絵が描けなくても、声に自信がなくても、VTuberは始められます。立ち絵はAIで生成でき、動かすソフトも声も無料でそろいます。実際にかかるお金は、透かしを消すための1,520円だけです。

この記事では、立ち絵をつくるところから配信ソフトに映すところまでを、4つの手順に分けて並べます。使うソフトの料金と条件は、すべて公式ページから取り直しました。

そして最後に、ほとんどの記事が飛ばしている「声の規約」をまとめます。無料で使える音声ソフトは、キャラクターごとに条件がまったく違います。実際に数えたところ、規約の置き場は28か所に散っていました。収益化してから知ると面倒なことになるので、先に押さえておいてください。

料金と仕様は2026年9月時点の公開情報です。取れなかった項目は推測で埋めず、そのまま「未取得」と書いています。

ElevenLabs 公式サイト

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【生成AIの専門チームが監修】実証実験を用いた信頼性の高い情報を発信

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※最終データ更新:2026年9月
※上記画像はCanva AIAnime Geniusで制作

Contents
  1. 「AI VTuber」には2つの意味がある
  2. そろえるものは4つ。かかるお金は1,520円
  3. 手順1|立ち絵をつくる
  4. 手順2|動かせるモデルにする
  5. 2Dで作るなら、無料版でどこまでできるか
  6. 手順3|声を用意する
  7. 手順4|配信ソフトにつないで出す
  8. 中の人もAIにする「完全AI VTuber」
  9. 声の規約は、キャラクターごとに全部ちがう
  10. YouTubeでAIを使ったことの開示は要るのか
  11. よくある質問
  12. まとめ
  13. 出典

「AI VTuber」には2つの意味がある

同じ言葉で、まったく別のものを指している見た目だけAIで作る立ち絵をAIで生成する動かすのは自分の顔と声配信の中身は自分で決めるこの記事の手順1〜4今日から始められる中の人もAIにする立ち絵もAIで生成する話す内容をLLMが決める読み上げも口の動きも自動この記事の後半つなぎ込みの作業が要る
検索して出てくる「AI VTuber」は、この2つが混ざっている各サービスの公開情報をもとに作成(2026年9月2日 確認)
同じ言葉で別のものを指している見た目だけAIで作る立ち絵をAIで生成する動かすのは自分の顔と声この記事の手順1〜4今日から始められる中の人もAIにする話す内容をLLMが決める読み上げも口の動きも自動この記事の後半つなぎ込みの作業が要る
検索して出てくる「AI VTuber」は、この2つが混ざっている各サービスの公開情報をもとに作成(2026年9月2日 確認)

始める前に、ここだけ整理させてください。「AI VTuber」という言葉は、まったく違う2つのものを指しています。ここを取り違えると、必要な作業も費用も変わります。

ひとつは「見た目だけAIで作る」

立ち絵をAIで生成して、動かすのは自分。話すのも自分の声です。絵が描けない人がVTuberを始める、いちばん現実的なやり方がこれにあたります。

作業は絵をつくるところに集中していて、そこから先は普通のVTuberと変わりません。この記事の手順1から4は、こちらの話です。

もうひとつは「中の人もAIにする」

コメントを読んで、返す言葉をAIが考えて、そのまま読み上げる。人が話さない配信です。「完全AI VTuber」と呼ばれるのがこちらで、記事の後半で扱います。

難しさの種類が違います。絵や声より、部品どうしをつなぐ作業が本体です。先に前半を通してからのほうが、確実に早い。

どちらから始めるかの目安

  • とにかく配信を始めたい……見た目だけAI。今日中に形になる
  • 自分の声を出したくない……見た目だけAI+読み上げソフト。手順3で扱う
  • 自動で動き続ける配信を作りたい……完全AI。ただし前半を先に通す
  • 絵は描ける……手順1を飛ばして手順2から読む

そろえるものは4つ。かかるお金は1,520円

VRoid Studio の公式ページ。3Dキャラクター制作ソフトウェアで、無料でダウンロードできると書かれている画面
3Dで作るなら VRoid Studio。ダウンロードも制作したモデルの利用も無料出典:VRoid Studio 公式サイト(2026年9月2日 取得)

必要なものは4つだけです。そのうち3つは完全に無料で、お金がかかるのは1か所だけ。先に全体の費用を出しておきます。

要るもの 使うソフト 料金 備考
1. 立ち絵 画像生成AI 無料枠あり SeaArt・PixAI などブラウザで動くもの
2. 動かせるモデル VRoid Studio(3D) 無料 2Dで作るなら別のソフトが要る
3. 声 VOICEVOX 無料 キャラごとに規約が違う。後半で扱う
4. 配信ソフト VTube Studio + OBS 本体は無料 透かしを消すDLCが1,520円

唯一お金がかかるのは「透かし」

VTube Studio は Steam で配布されていて、本体の価格は無料です。ただし無料のままだと画面に透かしが入ります。

これを消すのが有料の追加コンテンツで、Remove Watermark が1,520円。買い切りです。ほかにも追加コンテンツはありますが、始めるだけなら要りません。

VTube Studio の追加コンテンツ 価格 始めるのに要るか
Remove Watermark(透かしを消す) 1,520円 収益化するなら要る
NVIDIA Broadcast Tracker 無料 対応GPUがあるなら入れてよい
VNet Multiplayer Collab(コラボ配信) 2,300円 要らない

合計すると3,820円ですが、全部買う必要はありません。透かしだけ消せば足ります。

3Dか2Dかで、手順2が変わる

ここが最初の分かれ道です。3Dなら無料のソフトで完結しますが、2Dは別のソフトが要ります。

3Dは VRoid Studio が公式で無料。Windows・macOS・iPad で動きます。顔や髪をパラメータで調整して、そのまま書き出せます。

2Dは、立ち絵をパーツに分けて動かす仕組みなので、絵の描き方そのものが変わります。AIで生成した1枚絵をそのまま動かすことはできません。ここは手順1と手順2で詳しく書きます。

比べるところ 3Dで作る 2Dで作る
使うソフト VRoid Studio Live2D 系のソフト
費用 無料 無料版があるが機能に上限
AIで作った絵 使わない。ソフトの中で組む 使える。ただし条件がある
向いている人 絵を描かない人 1枚絵のこだわりが強い人
横を向く・回る 自由にできる 作り込みが要る
VRoid Studio の対応 内容
料金 無料。どのバージョンも無料
対応OS Windows・macOS・iPad
作ったモデルの利用 商用・非商用を問わず利用できる
書き出し形式 VRM

公式が予告している変更を1つ

  • 2026年4月23日の公式のお知らせで、広告バナーの導入が予告されている
  • 対象は iPad 版と PC 版の両方
  • バナーを隠すオプションも用意されると書かれている
  • 導入の時期は「後日発表」で、まだ決まっていない

無料であること自体は変わりません。ただし画面に広告が出るようになるので、そこは知っておいてください。細かい条件は公式のお知らせが出てから確認することになります。

手順1|立ち絵をつくる

AIで生成した2枚のキャラクター画像の比較。左は斜めを向いて背景があり腕が体に付いているためモデルにできない絵、右は正面向きの全身で白背景、腕が体から離れているためモデルにできる絵
同じキャラで、同じAI。違うのはプロンプトの指定だけ当編集部が画像生成APIで作成(2026年9月2日)

ここでいちばん多い失敗を先に書きます。「かっこいい絵」を作ってしまうことです。

上の2枚は同じキャラクター、同じAI、同じ乱数の種で出したものです。左のほうが絵としては良く見えます。光の入り方も背景も凝っている。それでも左は使えません。

立ち絵は「動かすための素材」であって、作品ではない

左が使えない理由は3つあります。斜めを向いていること、背景があること、腕が体にくっついていることです。

モデルにするときは、絵をパーツに切り分けます。髪、顔、目、口、体、腕。腕が体に重なっていると、切り分けられません。背景も同じで、キャラだけを抜き出せないと使えない。

右は地味ですが、正面を向いていて、左右がそろっていて、腕が体から離れていて、背景が白です。絵として面白くないのは正しい。ここは素材を作る工程です。

プロンプトに必ず入れる指定

  • full body, standing, front view ……全身・立ち姿・正面
  • symmetrical ……左右をそろえる
  • arms slightly away from body ……腕を体から離す
  • plain white background ……背景を白一色にする
  • even lighting ……影を強く出さない

最後の2つを忘れがちです。背景が白でないと切り抜きの手間が増えますし、影が強いと、動かしたときに影だけ元の位置に残って不自然になります。

そのまま使える指定の並び

実際に打ち込む形にすると、こうなります。前半が構図の指定、後半がキャラクターの特徴です。この順番で書くと、構図のほうが安定します。

役割 書く語 抜けたときに起きること
構図 full body, standing, front view 上半身だけ、または斜めの絵になる
左右 symmetrical 片方の腕だけ上がるなど、左右がずれる
arms slightly away from body 腕が体に重なって切り分けられない
背景 plain white background 背景が描き込まれて切り抜きが増える
even lighting 影が固定され、動かすと不自然になる
特徴 髪の色・髪型・目の色・服 毎回ちがうキャラになる

除外する語も決めておくと安定します。cropped(見切れ)、multiple views(複数の向きが1枚に入る)、text(文字)の3つは必ず外してください。とくに2つ目は、指定しないと三面図のような絵が出てきます。

表情の差分も同じ設定で出しておく

立ち絵が決まったら、同じ設定のまま表情だけ変えたものを何枚か出しておきます。笑顔、驚き、困り顔。あとでモデルに割り当てるときに使います。

ここで気をつけるのは、乱数の種を変えないことです。種を変えると顔立ちまで変わってしまい、同じキャラに見えなくなります。変えるのは表情の語だけにしてください。

特徴は「毎回出したいもの」だけに絞る

キャラクターの特徴を決めるときは、あとから変えないものだけを書いてください。髪の色、髪型、目の色、服の基本形。

逆に、その日の気分で変えたいもの——表情、ポーズ、背景——は立ち絵に入れません。そこはモデルにしてから動かす部分だからです。

同じキャラを何枚も安定して出したい場合は、専用のモデルを学習させる方法もあります。作り方は LoRAの作り方の記事 にまとめました。

1枚で終わらせず、同じキャラを何枚か出しておく

立ち絵は1枚あれば動かせますが、あとから必ずもう1枚欲しくなります。サムネイル用、告知用、表情の差分。

そのときに困るのが、同じキャラをもう一度出せないことです。プロンプトを控えていても、乱数の種が違えば顔立ちは変わります。

作った直後に控えておくもの

  • プロンプトの全文。除外した語も含めて残す
  • 乱数の種。これが無いと同じ顔に戻せない
  • 使ったモデルの名前とバージョン
  • 画像の大きさと生成の手順数

2つ目を控えていない人がほとんどです。ここさえ残っていれば、表情や構図を変えても同じ顔で出し直せます。

使う画像生成AIの選び方

ブラウザで動くものであれば何でも構いません。ただし、生成した絵を配信に使うので、規約だけは先に見てください。

見るところは2つです。生成物の商用利用が認められているか。そして生成物の権利が誰のものになるか。この2つが書かれていないサービスは避けたほうが安全です。

SeaArt AI 公式サイト

手順2|動かせるモデルにする

絵ができたら、動く状態にします。ここが3Dと2Dで完全に分かれます。先に3Dから書きます。

3Dなら VRoid Studio で完結する

VRoid Studio は、絵を読み込むソフトではありません。ソフトの中でキャラクターを組み立てます。顔のパーツ、髪型、服をプリセットから選んで、パラメータで調整していく形です。

だから手順1でAIに描かせた絵は、ここでは「見本」として使います。その絵に似せてパラメータを寄せていく。公式も参考画像を画面内に表示する機能を開発中だと予告しています。

VRoid Studio でやることの順番

  • 1. 体型を選んで、身長と体格のパラメータを合わせる
  • 2. 顔のパーツを選ぶ。目の形と大きさで印象がほぼ決まる
  • 3. 髪型を作る。プリセットに足りなければ毛束を自分で引く
  • 4. 服をテンプレートから選ぶ。重ね着もできる
  • 5. VRM形式で書き出す

3の髪型がいちばん時間を使います。ここで似せられるかどうかで、手順1の絵にどれだけ近づくかが決まる。

VRoid Studio で似せるときのコツ

プリセットを選ぶだけでも形にはなりますが、手順1で作った絵に寄せるなら、見る順番があります。

まず目です。顔の印象は、目の形と大きさでほとんど決まります。髪型や服より先に、ここを合わせてください。目が違うと、あとで何をしても別人のままです。

次が髪の色。色は最後に調整するものだと思われがちですが、先に決めたほうが早い。髪型を作り込んでから色を変えると、印象が変わって作り直しになります。

髪型は最後です。プリセットで近いものを選んで、足りない部分だけ毛束を足す。ゼロから引く必要はありません。

3Dで作るときに時間を使う順番

  • 目の形と大きさ……ここに時間の半分を使ってよい
  • 髪の色……髪型より先に決める
  • 体型……身長と体格を合わせるだけで印象が近づく
  • 髪型……プリセット+足りない毛束だけ。ゼロから引かない
  • 服……テンプレートを組み合わせる。最初は1着でよい

絵に完全に一致させようとしないでください。3Dと2Dの絵は表現が違うので、寄せきることはできません。特徴が3つ伝われば同じキャラに見えます。

2Dは、絵をパーツに分けるところから始まる

2Dは仕組みが違います。1枚の絵をレイヤーに分けて、それぞれを動かします。目を閉じる、口を開ける、顔を傾ける。それぞれに対応するパーツが必要です。

つまり、AIが出した1枚のPNGは、そのままでは動きません。髪を消したときに後ろの顔が描かれていないと、髪を揺らした瞬間に穴があきます。

2Dでやること 作業の中身 AIで代わりになるか
パーツに分ける 髪・顔・目・口・体を別レイヤーに切る 切り抜きは自動化できる
隠れている部分を描く 髪の下の顔、まぶたの下の目など 手で描くのが確実
動きを設定する 各パーツの変形と連動を決める できない。専用ソフトの作業
顔の動きに割り当てる まばたき・口の開閉などに結びつける できない

2つ目の「隠れている部分を描く」で、たいてい止まります。ここだけは絵を描く作業が残る。だから、絵を描かない人には3Dのほうを勧めます。

迷ったときの決め方

判断の基準はひとつだけです。絵を描く時間を取れるかどうか。

取れないなら3D。VRoid Studio でパラメータを触るのは、絵を描く作業ではありません。取れるなら2D。1枚絵の魅力をそのまま動かせるのは2Dの強みです。

なお、あとから乗り換えることはできます。3Dで始めて、視聴者がついてから2Dを作り直す人は珍しくありません。最初の1体で決め切る必要はない。

2Dで作るなら、無料版でどこまでできるか

Live2D Cubism 無料版に置かれている上限アートメッシュ100 まで動かす部品の数パラメータ30 まで動きの種類の数テクスチャ2048px 1枚絵を貼る面の大きさ商用利用は「年間売上1000万円未満」の個人・小規模事業者に限られる静止画・GIF・動画の出力は 1280×720 まで。動画にはロゴ表示が推奨される
無料版は「使えない」のではなく「上限がある」出典:Live2D 公式 PRO版とFREE版の機能比較(2026年9月2日 取得)
Live2D 無料版に置かれている上限アートメッシュ(動かす部品)100 までパラメータ(動きの種類)30 までテクスチャ(絵を貼る面)2048px 1枚商用利用は年間売上1000万円未満の個人・小規模事業者まで
無料版は「使えない」のではなく「上限がある」出典:Live2D 公式 PRO版とFREE版の機能比較(2026年9月2日 取得)

2Dで作ると決めた場合、次に気になるのは費用でしょう。Live2D Cubism には無料版があり、そのままVTuberとして活動できます。ただし上限があります。

まず、商用利用の条件がはっきり書かれている

無料版で収益化してよいのか。公式の比較ページに条件が明記されています。

FREE版の商用・営利目的での利用は、一般ユーザーおよび小規模事業者(年間売上1000万円未満)に限ります

Live2D 公式 PRO版とFREE版の機能比較 — live2d.com

個人で始める分には、この条件を超えることはまずありません。年間売上1000万円というのは、事業として成立してからの数字です。そこに届いたら有料版に切り替える、という順番で問題ありません。

効いてくるのは機能の上限のほう

実際に手が止まるのは、金額ではなく数の上限です。とくに2つ。

項目 無料版の上限 何を決めるか 足りなくなる場面
アートメッシュ 100まで 動かす部品をいくつ置けるか 髪の毛束を細かく分けたとき
パラメータ 30まで 動きの種類をいくつ作れるか 表情を作り込んだとき
デフォーマ 50まで 変形のしかけの数 体の揺れを足したとき
パーツ 30まで まとまりの数 衣装を差し替えたいとき
テクスチャ 2048px 1枚まで 絵を貼る面の大きさ 全身を高解像度で描いたとき
アートパス 3本まで 線を引く仕組みの数 髪の輪郭を描き足したいとき

止まりやすいのはアートメッシュとパラメータです。髪の毛束を1本ずつ分けると、それだけで数十個を使います。表情を10種類作れば、パラメータも一気に埋まる。

無料版のまま作るときの節約のしかた

  • 髪の毛束は、揺らしたいところだけ分ける。全部を分けない
  • 表情は、まず4つに絞る。通常・笑顔・驚き・困り顔
  • 衣装の差し替えは最初から諦める。1着で作る
  • テクスチャは全身を1枚に収める前提で、絵の解像度を決める

上限に当たってから作り直すのがいちばん時間を失います。先に何を諦めるかを決めてから手を動かしてください。

出力にも上限がある

静止画・GIF・動画の書き出しは1280×720までで、動画にはロゴの表示が推奨とされています。

ただしこれは書き出しの話であって、配信の解像度の話ではありません。VTube Studio でリアルタイムに動かして配信する分には関係しません。宣伝用の動画を作るときに効いてきます。

有料版はいくらか

有料版の価格は、公式のサイト上では確認できませんでした。購入は公式ストアへ進む形になっています。無料の体験期間が42日間用意されているので、上限に当たってから試すのが順当です。

始める段階では無料版で足ります。先に払う理由はありません。

手順3|声を用意する

VOICEVOX のソフトウェア利用規約のページ。商用・非商用問わず利用でき、作成された音声を利用する際は各音声ライブラリの規約に従うこと、クレジット表記が必要であることが書かれている画面
VOICEVOX の本体の規約。ここに書かれているのは「本体」の条件だけ出典:VOICEVOX 公式サイト(2026年9月2日 取得)

声には3つのやり方があります。自分で話す、読み上げソフトを使う、自分の声を変換する。

自分で話すのが、いちばん手間がない

身も蓋もない話ですが、マイクに向かって話すのが最短です。設定するものが何もありません。顔を出さないだけで、VTuberとしては十分に成立します。

それでも読み上げに切り替える理由は、たいてい2つです。声で身元が割れるのが嫌か、話し続けるのが負担か。どちらかに当てはまるなら次に進んでください。

読み上げソフトを使う

日本語なら VOICEVOX が定番です。無料で、商用利用もできます。公式の規約にこう書かれています。

商用・非商用問わず利用することができます / 作成された音声を利用する際は、各音声ライブラリの規約に従ってください

VOICEVOX ソフトウェア利用規約 許諾内容 1・2 — voicevox.hiroshiba.jp

2つ目の一文が、この記事でいちばん大事なところです。本体の規約を読んでも足りません。実際に使うキャラクターの規約が別にある。ここは後半でまとめて扱います。

もうひとつ、本体の規約には表示の義務も書かれています。

ご利用の際は VOICEVOX を利用したことがわかるクレジット表記が必要です。

VOICEVOX ソフトウェア利用規約 その他 — voicevox.hiroshiba.jp

配信の概要欄に1行書けば済みます。忘れやすいので、テンプレートに入れておいてください。

自分の声を別の声に変える

3つ目のやり方です。自分で話した音声を、AIが別の声に変換します。話す間合いや感情はそのままなので、読み上げよりも自然になります。

日本語以外でも配信したい場合や、既存のキャラクターに縛られない声がほしい場合は、音声生成のサービスを使うことになります。料金と規約は ElevenLabsの記事 で条項番号つきにまとめました。

3つのやり方の比べどころ

  • 自分で話す……設定は不要。声で身元が割れる可能性は残る
  • 読み上げソフト……無料。ただしキャラごとの規約を読む必要がある
  • 音声変換……自然だが、遅れが出る。機材と設定が要る
  • 迷ったら自分で話す。声を変えるのはあとからでも間に合う

ElevenLabs 公式サイト

手順4|配信ソフトにつないで出す

Steam の VTube Studio のページ。本体は無料で、透かしを消す追加コンテンツが1,520円と表示されている画面
VTube Studio は本体無料。有料なのは透かしを消す追加コンテンツ出典:Steam(2026年9月2日 取得)

モデルと声ができたら、最後はつなぎ込みです。やることは、モデルを読み込んで、画面を配信ソフトに渡すだけ。

つなぎ方は2段になっている

ここで混乱しやすいので、順番を整理します。顔を読み取るソフトと、配信するソフトは別物です。

順番 やること 使うもの
1 モデルを読み込む VTube Studio
2 顔の動きをモデルに反映させる パソコンのカメラかスマホ
3 背景を透明にする VTube Studio の設定
4 その画面を配信ソフトに取り込む OBS
5 マイクか読み上げの音声を足す OBS

3の「背景を透明にする」を飛ばすと、配信画面がモデルの背景で埋まります。ここは必ずやってください。

スマホでも顔は読み取れる

パソコンのカメラでも動きますが、スマホのほうが読み取りの精度は上です。とくに顔の前後の動きは、専用のセンサーがある機種のほうが安定します。

接続はパソコンとスマホを同じネットワークにつないで行います。これで、パソコン側にカメラが無くても始められます。

OBS 側でやることは3つだけ

配信ソフトの設定は、思ったより少ないです。ウィンドウを取り込む、背景を抜く、音を足す。この3つで終わります。

やること OBS での操作 つまずきどころ
モデルの画面を取り込む ウィンドウキャプチャで VTube Studio を選ぶ 最小化していると選べない
背景を抜く クロマキーか、透過に対応した取り込み方にする 透過設定を先に済ませておく
大きさと位置を決める 画面上でドラッグして合わせる 縦横比を崩さない
マイクの音を足す 音声入力キャプチャを追加する 既定のデバイスが違うことがある
読み上げの音を足す パソコンの音を拾う設定にする マイクと二重に入らないようにする

読み上げの音を配信に乗せるところが、最初の関門です。スピーカーから出ている音をそのまま拾う設定にしないと、自分には聞こえているのに視聴者には無音、という状態になります。

確認は簡単で、配信を始める前に録画を1分だけ取って、それを再生してみるだけです。ここを飛ばして本番に行くと、配信中に気づくことになります。

スマホだけで、どこまでできるか

「パソコンが無くても始められるか」はよく聞かれます。結論から言うと、途中までは進めます。工程ごとに分けて書きます。

工程 スマホ・タブレットだけで 補足
立ち絵をつくる できる 画像生成AIはブラウザで動く
3Dモデルをつくる できる VRoid Studio に iPad 版がある
2Dモデルをつくる できない Live2D Cubism はパソコン用
顔の動きを読み取る できる むしろスマホのほうが精度が高い
配信ソフトにつなぐ できない VTube Studio と OBS はパソコンで動かす

作るところまではスマホで進められて、配信の段階でパソコンが要ります。ここが分かれ目です。

スマホが向いているのは、むしろ顔の読み取り

  • 顔の前後の動きは、専用のセンサーがある機種のほうが安定する
  • パソコンとスマホを同じネットワークにつないで使う
  • パソコン側にカメラが無くても始められる
  • スマホは固定する。手で持つと画面が揺れてモデルも揺れる

最後の項目を軽く見ないでください。スタンドで固定するだけで、動きの安定はまったく変わります。

透かしを消すかどうかの判断

無料のままだと画面に透かしが出ます。試すだけなら消さなくて構いません。

消すべきなのは、収益化する段階になってからです。1,520円の買い切りなので、続けると決めてから払えば十分です。最初から払う必要はありません。

始める前に必ず1回、通しで確認する

設定が終わったら、いきなり配信を始めないでください。非公開で1回、通しの確認をします。ここで見つかる問題は、本番で見つかると取り返しがつきません。

確かめること やり方 見つかる問題
モデルが映っているか 録画を1分取って再生する 背景が抜けていない
音が乗っているか 同じ録画を音付きで聞く 読み上げの音だけ入っていない
口が動いているか しゃべっている場面を見る 音と口がずれている
画面に余計なものが映っていないか 全画面で確認する 通知や別のウィンドウが写り込む
クレジット表記があるか 概要欄を見る 読み上げソフトの表記を忘れている

4つ目がいちばん怖い項目です。画面全体を取り込む設定にしていると、通知やほかのウィンドウがそのまま映ります。取り込むのはウィンドウ単位にしてください。

そして5つ目。クレジット表記は忘れます。配信の概要欄にテンプレートとして入れておくのがいちばん確実です。次の節で、その表記が何のために要るのかを説明します。

中の人もAIにする「完全AI VTuber」

ここからは、話す内容までAIに任せる場合の話です。作業の性質がまったく変わります。

4つの部品をつなぐ作業になる

必要なものは、これまでのモデルと声に加えて2つです。コメントを取ってくる仕組みと、返す言葉を考えるAI。

部品 役割 手順1〜4との違い
コメントの取得 配信のコメントを読み取る 新しく要る
返答を考えるAI 読んだコメントに返す言葉を作る 新しく要る
読み上げ 返答を音声にする 手順3のものを使う
モデル 口を動かして表示する 手順2のものを使う

上の2つが新しく必要になる部分です。ここは既製のソフトを入れるだけでは終わらず、つなぎ込みの設定が要ります。

いちばん難しいのは「間」

部品をつなぐこと自体は、手順どおりに進めれば終わります。実際に配信してみて困るのは、返事が返ってくるまでの時間です。

コメントを読み取る、AIが返事を考える、それを音声にする、口を動かす。この4段が順番に走るので、待ち時間が積み上がります。人が話す配信なら0秒で返るところが、数秒あく。

視聴者から見ると、この数秒は長く感じます。だから、返事を短くする設定が効きます。長い返事は生成にも読み上げにも時間がかかるので、二重に遅くなる。

遅れを減らすためにできること

  • 返事の長さに上限を決める。2文までにするだけで体感が変わる
  • 読み上げは話す速度を少し上げる
  • すべてのコメントに返さない。拾う条件を決める
  • 待っているあいだのしぐさを用意しておく。無音より間が持つ

AIが何を話すかは、完全には決められない

もうひとつの問題です。人が読み上げる場合と違い、出てくる言葉を事前に確認できません。

視聴者はコメントで何でも書けます。それを読んで返事を作る以上、意図しない発言が出る可能性は残ります。これは設定を詰めても0にはなりません。

だから、対策は2つの方向になります。ひとつは、返事を作る前にコメントを選別すること。もうひとつは、キャラクターに何を話させないかをあらかじめ指示に書いておくことです。

どこで止めるか やること 効きかた
コメントを読む前 特定の語を含むコメントを拾わない 確実だが、拾いすぎると会話が減る
返事を作るとき 話さない話題を指示に書いておく 自然だが、完全ではない
読み上げる前 できた文を確認してから流す 安全だが、遅れが大きくなる
配信中 すぐ止められるようにしておく 最後の手段として必ず用意する

最後の行がいちばん大事です。おかしくなったときに止められる状態にしておく。自動で動くものを配信に流す以上、ここは外せません。

使う声の規約は、自動化するとさらに重くなる

手順3で触れた声の規約が、ここで効いてきます。禁止されている用途に触れないことを、AIが話す内容についても守る必要があります。

たとえば東北ずん子プロジェクトのガイドラインは、公序良俗に反するもの、政治・宗教が関係するものを認めていません。人が話すなら避けられますが、AIが自動で返す場合は、避ける仕組みを自分で作ることになります。

先に前半を完成させたほうが早い

順番の話です。いきなり完全自動を目指すと、どこで詰まっているのか分からなくなります。

モデルが動いて、声が出て、配信に映る。ここまでを先に確認してから、自動化の部分を足す。こうすると、うまくいかないときに原因を切り分けられます。

完全AIにする前に確認しておくこと

  • モデルが配信ソフトに映っている
  • 読み上げの音声が配信ソフトに乗っている
  • 読み上げに合わせて口が動いている
  • 使っている声のキャラクターの規約を読んである

最後の項目が、自動化するとさらに重くなります。人が読み上げる場合と違って、AIが何を話すかを完全には制御できません。禁止されている用途に触れないよう、先に条件を知っておく必要があります。

声の規約は、キャラクターごとに全部ちがう

VOICEVOX 43体の規約は、28のサイトに分かれているzunko.jp9 体virvoxproject.com6 体2体ずつのサイト × 24 体1体だけのサイト × 2424 体半分以上のキャラは、そのキャラ専用のサイトに規約が置かれている使うキャラを変えるたびに、別のサイトを読み直すことになる
1か所にまとまっていない。43体で28のドメインに分かれているVOICEVOX 公式のキャラクター一覧から当編集部が集計(2026年9月2日)
43体の規約が28サイトに分かれているzunko.jp9 体virvoxproject.com6 体2体ずつのサイト × 24 体1体だけのサイト × 2424 体半分以上が、そのキャラ専用のサイト
1か所にまとまっていない。43体で28のドメインに分かれているVOICEVOX 公式のキャラクター一覧から当編集部が集計(2026年9月2日)

ここからが本題です。VOICEVOX の本体の規約は「各音声ライブラリの規約に従ってください」としか書いていません。では、その規約はどこにあるのか。

公式のキャラクター一覧から、43体すべてのリンクをたどって数えました。規約の置き場は28のドメインに分かれていました。

半分以上は、そのキャラ専用のサイトにある

まとまっているのは2か所だけです。東北ずん子プロジェクトのサイトに9体、VirVox Project のサイトに6体。残りの28体は、ほぼ1体につき1サイトです。

つまり、使うキャラクターを変えるたびに、別のサイトを読み直すことになります。「VOICEVOX の規約を読んだから大丈夫」にはなりません。

どこにまとまっていて、どこが散っているか

28のドメインの内訳です。2つのグループだけがまとまっていて、あとは1体ずつ独立しています。

規約の置き場 体数 そこに含まれるキャラの例
東北ずん子プロジェクトのサイト 9体 ずんだもん・四国めたん・東北ずん子・九州そら
VirVox Project のサイト 6体 玄野武宏・白上虎太郎・青山龍星・雀松朱司
2体をまとめているサイト 4体 猫使アルと猫使ビィ など
1体だけの独立したサイト 24体 春日部つむぎ・冥鳴ひまり・雨晴はう・もち子さん

24体は、そのキャラのためだけに作られたサイトに規約があります。個人が作ったページも多く、書き方も並びもばらばらです。「どこを見れば分かるか」が統一されていない。

だから、使うキャラを決めてから規約を読むのではなく、規約を読んでから使うキャラを決めるほうが早い場合があります。とくに収益化を前提にしているなら、条件が明確に書かれているキャラから選ぶという決め方もあります。

実際に条件が正反対になっている

数の話だけでは伝わらないので、まとまっている2つのグループの条件を並べます。同じ VOICEVOX の中で、ここまで違います。

比べるところ 東北ずん子プロジェクト系(9体) VirVox Project 系(6体)
代表的なキャラ ずんだもん・四国めたん・東北きりたん 玄野武宏・白上虎太郎・青山龍星
個人の商用利用 原則は非営利。ただし配信は非商用扱い 商用・非商用を問わず使える
クレジット表記 本体の規約に従う 必須。表記例まで指定されている
クレジットを外す 記載を確認できなかった 問い合わせて許可が要る
事前の申請 スポンサー案件のときに必要 青山龍星は企業・個人事業主なら必要
企業の利用 指定地域の企業は無償 商用として使える

VTuberが引っかかるのは「収益化」のところ

東北ずん子プロジェクトのガイドラインのページ。広告掲載やスーパーチャットの受け取り、クリエイター奨励プログラムへの参加は非商用の範囲とすると書かれている画面
広告収入とスーパーチャットは「非商用の範囲」と明記されている出典:東北ずん子・ずんだもんプロジェクト キャラクター利用のガイドライン(2026年9月2日 取得)

ここが多くの人の気になるところだと思います。収益化した配信で使っていいのか。東北ずん子プロジェクトのガイドラインは、はっきり答えています。

企業に属しているYouTuber、VTuber問わず、配信での利用(また配信内容を編集した動画)も非商用利用の範囲として無料で利用できます。

東北ずん子・ずんだもんプロジェクト キャラクター利用のガイドライン — zunko.jp

広告とスーパーチャットについても、別の項目で書かれています。

個人が自分のBlogやYoutubeに広告を出すスーパーチャットを受け取る、ニコニコ動画でクリエイター奨励プログラムに参加する程度は非商用の範囲とさせていただきます。

東北ずん子・ずんだもんプロジェクト キャラクター利用のガイドライン — zunko.jp

つまり、広告収入もスーパーチャットも問題ありません。企業に所属しているVTuberでも同じです。

ただし、境目はここにある

  • 広告収入・スーパーチャット・クリエイター奨励プログラムは非商用の範囲
  • 所属している企業以外からスポンサーが付く案件は「有償利用」になり、問い合わせが必要
  • 企業が広告などで使う場合は、指定された地域の企業だけが無償
  • 公序良俗に反するもの、政治・宗教が関係するものは不可

2つ目が実際の分かれ目です。普通に配信して収益を得るのは自由。案件配信になると条件が変わる。ここを知らずに案件を受けると、あとから問題になります。

VirVox 系はクレジットの書き方まで決まっている

もう一方のグループは、商用利用について制限がありません。その代わり、クレジット表記が義務です。規約に表記例まで書かれています。

乙が音源を利用する際には動画内、概要欄など任意の場所にクレジット表記をするものとします。例: VOICEVOX:玄野武宏(CV:ガロ)

VirVox Project VOICEVOXの利用規約 利用許諾 3 — virvoxproject.com

そして1体だけ、条件が別になっているキャラクターがあります。青山龍星は、企業や個人事業主が使う場合、収益の有無にかかわらず事前の申請が必要です。クレジットを外すことにも対応していません。

「同じサイトの中でも、1体だけ条件が違う」という状態です。グループ単位で覚えるだけでは足りない、ということでもあります。

音源の規約と、キャラクターの規約は別

もうひとつ、見落とされやすい構造があります。声を使ってよいかと、キャラクターの姿や名前を使ってよいかは、別の文書で決められています。

VirVox Project の規約には、はっきりこう書かれています。

なお、本規約は同じく次項で定義する「キャラクター」の使用条件に関して定めるものではありません。「キャラクター」の使用については、「VirVoxプロジェクトの二次創作ガイドライン」にて定めています。

VirVox Project VOICEVOXの利用規約 — virvoxproject.com

声を借りるだけなら音源の規約。立ち絵やキャラ名も使うなら、さらに別の規約。VTuberは配信画面にキャラを出すので、両方が関係することがあります。

使う前に読むものの順番

  • 1. VOICEVOX 本体の規約。クレジット表記が必要なことはここに書いてある
  • 2. 使うキャラクターの音源の規約。商用の可否と申請の要否はここ
  • 3. そのキャラの姿や名前も使うなら、二次創作のガイドライン
  • 4. キャラを変えたら、2と3をもう一度読み直す

4がいちばん抜けます。1体目で読んだ内容が、2体目にも当てはまるとは限りません。

YouTubeでAIを使ったことの開示は要るのか

最後に、配信する側の義務の話です。AIで作ったアバターで配信すると、YouTubeに申告が必要なのか。

アニメ調のアバターなら開示は不要

YouTube のヘルプには、開示が必要なものと不要なものが分けて書かれています。基準は「本物のように見えるかどうか」です。

開示が必要になるのは、実際には起きていないことを本物のように見せる場合。実在する人物が言っていないことを言ったように見せる、といったケースです。

一方で、非現実的な内容とアニメーションは開示不要とされています。ヘルプには「ユニコーンに乗って幻想的な世界を旅する人物」や、AIで生成したアニメーションを使ったフルアニメーション動画が、開示不要の例として挙げられています。

やること 開示は必要か 理由
アニメ調のアバターで配信する 不要 本物と見間違えるものではない
読み上げソフトの声で話す 不要 実在の人物の声に似せていない
実在の人物そっくりの見た目にする 必要 本物のように見える
実在の人物の声に似せて話させる 必要 言っていないことを言ったように見せる

普通のVTuberとして活動する分には、開示の対象になりません。気にしなくて大丈夫です。

逆に、実在の人物に寄せた見た目や声を使う場合は、開示の話より前に、その人の権利の問題が出てきます。そこは規約ではなく、別の話として考えてください。

読み上げソフトを使うなら、キャラを決める前に条件で絞る

ここまでの内容をふまえると、選び方が変わります。声の好みだけで決めると、あとで条件に合わないことが分かる。

先に自分の活動の形を決めてください。収益化するのか。案件を受ける可能性があるのか。企業として活動するのか。この3つで、選べるキャラが変わります。

やりたいこと 確かめる条件 見る場所
個人で配信して広告収入を得る 配信での利用が非商用扱いか そのキャラの規約の配信に関する項目
スーパーチャットを受け取る 投げ銭の扱いが書かれているか 同上。書かれていないことも多い
案件配信を受ける スポンサーが付く場合の扱い 有償利用や事前申請の項目
企業として活動する 法人の利用条件と申請の要否 商用利用の項目。地域が条件になることもある
キャラの姿も配信に出す 音源とは別の規約があるか 二次創作のガイドライン

2行目に注意してください。広告収入については書かれていても、投げ銭について明記していない規約はあります。書かれていないことは「許可されている」とは限りません。分からないときは問い合わせるのが確実です。

迷ったら、条件が明記されているキャラから選ぶ

身も蓋もない結論ですが、これがいちばん安全です。収益化を前提にしているなら、配信と広告の扱いがはっきり書かれているキャラを選んでください。

この記事で条件を確認できた範囲では、東北ずん子プロジェクトの9体は配信・広告・スーパーチャットの扱いが明記されています。VirVox Project の6体は商用利用に制限がなく、その代わりクレジット表記が義務です。

どちらも、読めば分かる形で書かれているという点が共通しています。声の好みで別のキャラを選ぶ場合は、同じ水準で条件が書かれているかを先に見てください。

よくある質問

AI VTuberは本当に無料で始められますか?

ほぼ無料です。画像生成AIの無料枠、VRoid Studio、VOICEVOX、VTube Studio 本体、OBS はすべて0円です。お金がかかるのは VTube Studio の透かしを消す追加コンテンツだけで、1,520円の買い切り。試す段階では消さなくても構いません。

絵が描けなくてもVTuberになれますか?

なれます。3Dで作る場合、VRoid Studio はパラメータを調整するソフトなので、絵を描く作業がありません。2Dで作る場合は、髪の下の顔など隠れている部分を描き足す必要が出てくるので、こちらは絵の作業が残ります。描かないなら3Dを選んでください。

AIで生成した1枚絵をそのまま動かせますか?

そのままでは動きません。2Dで動かすには、絵をパーツごとのレイヤーに分けて、隠れている部分を描き足す必要があります。AIが出すのは平らな1枚の画像なので、髪を揺らした瞬間に後ろが空白になります。切り抜きの自動化はできますが、描き足しは手作業です。

立ち絵のプロンプトで気をつけることは何ですか?

4つあります。全身・正面・左右対称・白背景です。加えて、腕を体から離すことと、影を強く出さないこと。斜めを向いた絵や背景のある絵は、見栄えは良くてもパーツに分けられません。立ち絵は作品ではなく素材だと考えてください。

ずんだもんの声で収益化配信をしてもいいですか?

できます。東北ずん子プロジェクトのガイドラインは、配信での利用を非商用の範囲として無料で認めています。広告収入とスーパーチャットも同じ扱いです。ただし、所属企業以外からスポンサーが付く案件は「有償利用」になり、問い合わせが必要になります。ここが分かれ目です。

VOICEVOXのクレジットはどう書けばいいですか?

本体の規約が「VOICEVOX を利用したことがわかるクレジット表記が必要」としているので、配信の概要欄に1行入れれば足ります。キャラクターによっては表記の形まで指定されています。VirVox Project のキャラは「VOICEVOX:玄野武宏(CV:ガロ)」という例が規約に載っています。クレジットを外したい場合は、問い合わせて許可を得る必要があります。

キャラクターを変えたら規約も読み直しですか?

読み直してください。公式のキャラクター一覧から43体をたどったところ、規約の置き場は28のドメインに分かれていました。まとまっているのは東北ずん子プロジェクトの9体と VirVox Project の6体だけで、残りはほぼ1体につき1サイトです。同じサイトの中でも1体だけ条件が違う例があります。

AIを使っていることをYouTubeに申告する必要はありますか?

アニメ調のアバターで配信する分には不要です。YouTube が開示を求めているのは「本物のように見える」AI生成・改変コンテンツで、非現実的な内容やアニメーションは対象外とされています。実在の人物そっくりの見た目や声を使う場合は開示が必要になりますが、その前に権利の問題が出てきます。

スマホだけでVTuberになれますか?

顔の読み取りはスマホのほうが精度が高く、パソコンにカメラが無くても始められます。ただし配信ソフトと VTube Studio はパソコンで動かすので、パソコンは要ります。VRoid Studio は iPad 版があるので、モデルを作るところまではタブレットで完結します。

Live2Dの無料版で収益化してもいいですか?

できます。公式の比較ページに「FREE版の商用・営利目的での利用は、一般ユーザーおよび小規模事業者(年間売上1000万円未満)に限ります」と明記されています。個人で始める段階でこの条件を超えることはまずありません。効いてくるのは金額より機能の上限のほうで、アートメッシュ100個・パラメータ30個で止まることが多いです。

AI VTuberとして活動するのに必要な機材は何ですか?

パソコンとマイク、それに顔を読み取るためのカメラかスマホです。カメラはスマホで代用できるので、実質パソコンとマイクだけで始められます。読み上げソフトを使って自分で話さない場合は、マイクも要りません。3Dモデルを作るところまでは iPad でも進められます。

完全AI VTuberは初心者でも作れますか?

作れますが、順番があります。先にモデルが動いて声が出て配信に映る状態を作ってから、自動化の部分を足してください。いきなり全部つなぐと、どこで止まっているのか切り分けられなくなります。また、AIが何を話すかは完全には制御できないので、すぐ配信を止められる用意は必ずしておいてください。

返事が遅いのはどうにかなりますか?

ある程度は減らせます。コメントを読む、返事を考える、音声にする、口を動かす、の4段が順番に走るので待ち時間が積み上がります。返事の長さに上限を決めるのがいちばん効きます。2文までにするだけで体感が変わります。すべてのコメントに返さず、拾う条件を決めるのも有効です。

3Dで始めて、あとから2Dに変えられますか?

変えられます。モデルを差し替えるだけなので、配信の設定をやり直す必要もありません。3Dで始めて、視聴者がついてから2Dを作るという順番は珍しくありません。最初の1体で決め切らなくて大丈夫です。

まとめ

AI VTuberの作り方を、立ち絵から配信までの4つの手順に分けて並べました。そろえるものは4つ、かかるお金は透かしを消す1,520円だけです。

つまずきやすいのは2か所あります。ひとつは立ち絵で、「かっこいい絵」を作ってしまうこと。全身・正面・左右対称・白背景。地味な絵が正解です。

もうひとつが声の規約です。VOICEVOX の本体の規約を読んでも、使うキャラクターの条件は分かりません。43体の規約が28のサイトに分かれていて、収益化の扱いも申請の要否もキャラごとに違う。使う1体を決めたら、その1体の規約を読んでから配信してください。

ElevenLabs 公式サイト

出典

参照した一次情報

当編集部が計測したもの

  • VOICEVOX の43体すべてについて、規約の置き場のドメインを集計(28ドメイン)
  • 立ち絵として使える絵と使えない絵の比較(同じ乱数の種で生成)
  • VTube Studio の本体と追加コンテンツの価格の合計

料金と機能は変更されることがあります。この記事の数字は2026年9月2日に確認したものです。実際に使う前に、公式ページで最新の内容をご確認ください。

-画像生成の方法やコツ